2021.09.02

学生による学会発表(英語学英米文学専攻)

英語学英米文学専攻所属の学生が2021年7月17日に開催された2021年度福岡言語学会(FLC)第2回例会でオンラインによる口頭発表を行いました。
プログラム等は下記の学会ウェブサイトでご覧いただけます。
https://sites.google.com/site/fukuokalinguistic/

発表のタイトルは以下の通りです。

「洗剤名における阻害音と共鳴音の音象徴的効果:実在する商品名の分析」
竹本彩花(人文学部英語学科3年)・石橋桜(人文学部英語学科3年)・神谷祥之介(英語学英米文学専攻博士課程前期2年)

【概要】
音象徴とは、ある特定の音によって喚起される特定のイメージ(意味)であり、音声学、心理学、認知言語学等の幅広い分野で研究されているテーマである。近年の音象徴研究には日用品の商品名を取り扱ったものが少なからず見られ、ある商品の用途や使用する年代層に特有のイメージがその商品の名称に音象徴的な影響を与えている可能性が指摘されている。しかし、これまでに行われてきた日用品の商品名に対する分析は必ずしも十分であるとは言い切れず、日用品の名称における音象徴については未だ検証の余地がある。そこで本研究では、現在日本で販売されている洗濯用洗剤、食器用洗剤、柔軟剤の商品名を分析した。その結果、調査対象とした二つの洗剤の名称には同様の特徴が確認され、有声阻害音、共鳴音と比較して無声阻害音が多く使用されている傾向があった。また、同様の比較の結果、柔軟剤の商品名においては共鳴音が使用されやすいことが示唆された。