2020.10.02

学生による学会発表(英語学英米文学専攻)

英語学英米文学専攻所属の学生が9月26日・27日に開催された第34回日本音声学会全国大会(オンライン開催)で学会発表を行いました。
プログラムや発表予稿集等は下記の学会ホームページでご覧いただけます。

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発表のタイトルと概要は以下の通りです。

「促音の知覚と発話速度の関係:複数の相対的な音響的手がかりの検討」
石橋 頌仁(英語学英米文学専攻博士課程前期1年)

【概要】
促音の知覚及び産出においては、促音の有無を区別するための不変的な手掛かりが存在すると考えられており、様々な指標(C/W比,C/V1比, C/先行モーラ比, C/V2比等)が提案されている(Amano & Hirata 2010)。しかし一方で、どの指標が最も重要であるかは研究間で相違があり、さらなる検討が必要である。そこで本研究では、様々な発話速度において、促音の知覚と同時に先行母音の音韻長の知覚も行わなければならない場合、どの指標が最も有効であるかを検証した。本研究では、石橋・竹安(2020)の知覚実験において得られたデータを分析対象とし、実験で用いられた各刺激について、先行研究で提案されている指標を計算して求め、統計分析を行った。分析の結果、本研究において検討した指標の中では、C/V2比が最も有効な指標であることがわかり、これは先行母音の音韻長の影響を受けないことが確認された。