2020.04.23

2019年度修士論文発表会が開催されました(英語学英米文学専攻)

2020年2月29日に、2019年度福岡大学大学院英語学英米文学専攻修士論文発表会が開催されました。

新型コロナウイルス感染症拡大予防のため、例年よりも縮小した形での開催となりましたが、下記プログラムの通り、無事発表会を終えることができました。

 

【プログラム】
日 時: 令和2年2月29日(土) 13時から14時まで
場 所: 〒814-0180 福岡市城南区七隈8-19-1
(福岡大学文系センター4階 第4会議室)

修士論文発表会(発表1人20分、質疑応答5分)

12:50~ 受付

13:00~13:05開会の辞
福岡大学教授  園田 暁子

13:05~13:30 発表1: Sterling’s Growth in Almanac of the Dead: Having a Keen Eye and Regaining the Old Ways
福岡大学大学院博士課程前期2年 大宅 由加利

13:30~13:55 発表2: How Children Mature in Lois Lowry’s The Giver Quartet
福岡大学大学院博士課程前期2年 瀬尾 亜紀

13:55~14:00 閉会の辞
福岡大学教授  ジェファソン・ピーターズ

司会・進行:福岡大学教授 園田暁子

 

最初の発表者、大宅由加利さんは、Leslie Marmon SilkoのAlmanac of the Deadについて、従来の批評では着目されることが少なかった登場人物の一人Sterlingがネイティブ・アメリカンの “old ways”に回帰する成長の過程と、その名に込められた意味についての解釈を中心に独自性のある論をまとめました。
質疑応答では、Almanacという形態が持つ意味についての質問や、発表において引用を紹介する際の工夫について評価するコメントが出ました。

次に、瀬尾亜紀さんは、Lois LowryのThe Giver 四部作を構成するThe Giver, Gathering Blue, Messenger, Sonの主人公たちが、彼らに与えられた理不尽とも思える使命や、彼らが置かれた状況下においていかに成長しているかに着目して作品を解釈しました。口頭試問の時に出た質問やコメントをもとに、結論における考察も拡充された充実した発表でした。
質疑応答では、作品に想定された読者の対象年齢と主人公たちの年齢の関係に関する質問などが出て、今後の研究において考察してみる価値がある面白い視点も得られました。