2025.09.10
社会・文化論専攻 大学院生活の紹介
今回は、人文科学研究科の社会・文化論専攻に在籍する大学院生に福岡大学大学院への進学理由や研究内容などを伺いました。
受験をご検討の皆様は、ぜひご一読ください。
進学理由と研究について
日本神話のスサノヲという神の、神話内での立ち回りに興味があり、大学院への進学を決めました。
学部では、人類学の分野で “両義的行動によって本来不可侵の境界を繋ぐ「トリックスター」”と呼ばれる神や半神の登場する神話群を基にして、スサノヲの神話的役割を研究しました。その際重視していたのはスサノヲの持つ両義性でした。大学院では視点を少し変えて、対象本文をより深く理解することで研究を深めたいと考えています。
社会・文化論専攻に志望したきっかけは、学部での学びを活かしつつ、文献主義的な研究方法を習得し、実践したいと考えてのことでした。ここには文化に関わる諸分野の先生方が在籍しておられ、有意義な学びの時間を過ごせています。
社会・文化論専攻について
社会・文化論専攻は、社会学と文化論の二つの専門領域を有しており、私は思想文化論を専門とする先生に師事しています。他大学からの福岡大学大学院に入学したのですが、その際に芸術学からこちらの社会・文化論に専攻を変えました。
福岡大学大学院のシステムとして、授業は指導教員の先生との話し合いで決められます。勝手が違うことも多くありますが、研究対象に対して作品論的解釈を試みる態度は自分の中で一貫しているつもりです。
現在は『古事記』神話におけるスサノヲの役割について、作品論的解釈を軸にして研究を進めています。
大学院生活での体験など
福岡大学の一番の魅力は、中央図書館ではないでしょうか。私は他大学から福岡大学大学院を受験したので、総合大学の蔵書量に圧倒されました。特に史学分野の資料が手厚いように感じます。
基礎の本は同タイトル数冊の所蔵があったり、図書館の7階に院生の使えるフロアがあったりと、研究に適した環境です。
受験希望者へのメッセージ
大学院に進学を考えている方は、まず研究室訪問を考えてみることをおすすめします。
自分のやりたい研究が大学院で可能かどうか、指導いただきたい先生との相性などを事前に確認するためです。
その際、自身が大学で何を研究したのか、修士論文ではどのようなアプローチを取りたいのかを、あらかじめ明確にしておかなければなりません。出願の前に事前面談を行うことで、入学後のミスマッチを防ぐこともできます。