2025.06.03
ドイツ・ブレーメン大学のInternational Teaching Week 2025で講演を行いました
科研費基盤研究(B)「多様性を志向する教師教育の国際比較研究」の研究活動の一環として、2025年5月12日(月)~16日(金)にドイツ・ブレーメン大学で開催されたInternational Teaching Week 2025に参加しました。これは、ブレーメン大学の教職課程の国際化に関わる事業で、ブレーメン大学が提携しているカナダのトロント大学、マニトバ大学、ナミビアのナミビア大学、オーストリアのウィーン大学の研究者及びそれぞれの教育行政関係者、教員を招聘して行われるものです。
イベントでは、「How is diversity incorporated into teacher education?」と題したオープニングの基調講演を佐藤・伊藤の共同で行いました。具体的に、多様性を志向する教師教育の潮流として、アメリカ、ドイツ、イギリスの事例に加え、日本における可能性に関する検討、さらなる研究の可能性について現段階での知見を提示しました。質疑では、事例の選定に関わり国際比較を行う上での共通性や多様性を捉える際の日本の文脈に関する問いが出され、これから最終的な研究成果をまとめるうえで参考になるコメントが得られました。
このほか、ブレーメン大学教職課程のモジュールに位置付くゼミで講演も行いました。Dr. Polina Ivanova氏のゼミでは、「Are Japanese Schools Inclusive for Foreign Students?」と題し、佐藤・伊藤の共同で講演を行いました。またProf. Dr. phil. Yasemin Karakasogluのゼミでは、伊藤が招かれ、トロント大学のProf. Dr. Jeff Bale氏、ウィーン大学のProf Dr. Inci Dirim氏ととともに、移民社会における学校、保護者、コミュニティに関わり、各国の文脈(日本については「Umgang mit Migrantenschüler*innen und deren Eltern in der Schule in Japan」)を紹介した後、パネルディスカッションをドイツ語で行いました。
こうした私たちの知見を提供するほか、学校見学や、教員の国際的なモビリティに関わる資格認証に関する講演等を聴講する機会があり、研究とともに大学院教育に活かせる多くの示唆が得られました。